【ネタバレ】ニセコイ 223 感想【注意】
第223話 イヒョウ
鎖分銅を使い、形勢逆転してクロードを捕えた鶇
クロード「…鎖分銅だと そんな物いつの間に覚えた」
鶇「クロード様の知らない間に そうやって皆、少しずつ進んでいるのです
お嬢だっていつまでもクロード様の考えるように弱いままではありません お嬢を信じてあげて下さい」
クロード「…フッ まさか私がお前に負かされる日が来るとはな…
…だが!私はまだ諦めんぞ、諦めてたまるものか…!誰があんな軟弱なガキなんぞに…!」
鶇「クロード様…!」
クロード「なぜだ誠士郎、なぜ…!お前はそれ程の力を持ちながら欲が無い…!?」
鶇「…!?」
クロード「お前はお嬢を愛しているのだろう?命を賭しても良い程に…
私は分かっているぞ お前がお嬢に任務以上の感情を抱いていることにな
それがなぜあのような男にお嬢を奪われて黙っていられるのだ…!!」
鶇「…!? ですからそれは、私は一条楽がお嬢の隣にふさわしいと…」
クロード「…私はな、いつかこんな日が来ると思っていたのだ お前が私を打ち倒す日を…
そしてその時こそ語ろうと思っていた 私が胸の内に秘めていた想いをな
私はお前であればお嬢と共にこのビーハイブを更に盛り立てていけるのではないかと…」
鶇「…? …あ…あのクロード様…?さっきから話がイマイチよく…」
クロード「貴様…!!これだけ言ってもまだ分からんか…!!
私はな誠士郎…!!お前がお嬢と結婚してくれれば良いとずっと思っていたのだァ…!!」
呆気にとられ、クラァ…とよろめく鶇
クロード「お前であれば実力・名声共に問題あるまい!お前が今まで立てた功績を思えばボスも耳を傾けて下さるはずだ…!
お前は私が手塩にかけて育てた自慢の “息子” だ お前は組織の人間からの信頼も厚いし、何よりこの私が後見人となる 誰も反対などすまいだろう
どうだ誠士郎、今からでも遅くはない…!今はお嬢はあのガキに目をかけておられるようだがお前がその気だと知ればすぐに気持ちを変えて下さるだろう…!
当然だ!誰があんな猿とお前を比べてアレに魅力など感じるものか…!
これはお前の望む所でもあるハズだ さあ誠士郎、私と一緒に…!」
不敵に笑う鶇「…フッ…フ…フフ…フ…フフフフフ…そうか…そうだったんですか…クロード様あなたは…」
クロード「…!? な…なんだ 何がおかしい…?」
鶇「…クロード様、私のことをよく見ていて下さい」
胸元を破る鶇「私は “女” だぁあぁー!!」
今度はクロードが呆気にとられる…
クロード「…誠士郎 お前いつの間にそんな手術を…」
クロードの頬を擦るように銃弾を打つ鶇
クロード「ほ…本当…なのか い…いつから…」
鶇「この世に生を受けた時からです!!」
クロード「…なぜ…隠していた…」
鶇「隠してなどいません、むしろアピールすらしていました ですが全く気付いて頂けなかったのです
確かにまだ組織内にも気付いていない者も少しはいます
ですが心のどこかで本当は気付いているのではと思っていたのですが よもやこうもサッパリ気付いておられなかったとは…
…これで分かったでしょう? クロード様の見ている物が常に正しいとは限らない
私の事を買って頂けているのならば信じて下さい 私が信じているお嬢のこと、そして私とお嬢が信じている一条楽という男のことを…
“信じて見守る” そういう力もあるんですよ」
クロード「…言葉もない 私の負けだ 何もかも…」
場面は歩いている集とるりへ
集「…静かになったねぇ こういうドンパチをするとしたらやっぱり誠士郎ちゃんかな?」
るり「まぁ…つぐみちゃんなら心配いらないと思うけど
やっぱり千棘ちゃんは向こうにいるのかしら こっち側には見当たらなかったし」
集「そうだねぇ ま、とにかく行ってみようじゃないの」
るり「ところであなたは知ってるの?千棘ちゃんが居なくなった理由…」
集「さぁねぇ…どうしてなんだろ 何分突然の事だったし…家の事情とか…」
るり「とぼけるんじゃないわよ おそらくきっとどこかで小咲か一条君…もしくはその両方の気持ちに気付いちゃったのね
そして身を引いた 千棘ちゃんらしい選択だわ…」
るりを無言で見る集
るり「…何よ 気付いてないとでも思ったの?
分かるわよ、ずっと一緒にいたんだから 千棘ちゃんが少しずつ一条君に惹かれて行ってた事くらい…
でも私は小咲を応援するって決めてる だってあの子が中学の頃から一条君を想っていた事を知ってるもの
だから本当は辛かった 私も…千棘ちゃんの事を好きになっちゃったからね
だからこそ…2人がさっさとくっついてくれてれば楽だったのに どうしてこんな事になっちゃったのかしらね
もっと早く…お互いに想いを打ち明けていれば良かったのに…」
集「それは言っても仕方がないよ 3人がそれぞれ真剣に恋をして 互いに想い合った結果が今なんだ
たとえオレ達が何かしててもしてなくても きっと同じようになったんじゃないかな
それに桐崎さんの気持ちだって考えてあげないと 好きでいた期間だけが全てじゃないでしょ?」
るり「あなたは千棘ちゃんの味方なの?」
集「いやぁオレは中立だよ、ただね 何年も一途に想い続けた恋はそりゃ誰の目にも非の打ち所なく美しいよ だけど…
たとえ短くても、途中で折れ曲がった物だとしても 真剣に相手を想っているのならオレはそれを美しくないとは思わない…」
るり「…要するに 一条君の味方ってわけね」
集「いえいえ 恋する者の味方です
ともあれオレ達の応援してきた恋もそろそろ決着がつきそうだよ 願わくば皆後悔のない結末だといいねぇ…」
るり「…ところでこないだ聞きそびれた事なんだけど
あなたは今もキョーコ先生の事が好きなの?」
集「…うん 好きだよ」
るり「…告白はしたの?」
集「いや…でもお別れの時に気持ちを伝える事はしたかな
本当は何も言わないつもりだった でも楽の奴に背中を押されてね
今は言って良かったと思ってるよ でなきゃきっともっと後悔してたと思うから…」
るり「…そう やっぱり凄いのね、あなたは」
集「?」
るり「今なら私も分かる気がするもの 好きな人に好きって言う難しさが… 小咲はずっとこんな気持ちだったのね 私も頑張らないと…」
集「おや!!おやおやこりゃ驚いた もしやるりちゃんには告白のご予定がおありで!?」
るり「まぁね」
集「わ〜お そいつは凄いや!!誰?誰?オレの知ってる人?よかったらその幸運な人の名前を教えて下さいよ〜 ヒューヒュー」
るり「いいわよ
私はね舞子君 あなたの事が好きなのよ
あなたの中にまだ先生の面影が残ってるのは分かった だから待つわ あなたがいつか新しい恋に前向きになれる時が来るのを
だからその時が来たら少しだけ 私との事考えてみてくれる?」
開いた口が塞がらない集
るり「…あら?
…クスッ どうやら…初めてあなたの意表を突けたみたいね いい気味だわ」
頬を赤らめる集
ヘリで帰路についている万里花「…おや?」
走っている千棘を見つけてはしごで降りる
万里花「こんな所で何やってるんですか?桐崎さん」
千棘「…万里花…!?」
次回、ニセコイ 224 へ!!