絵馬ユズル
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当真「いや~頭にネコ助乗っけて狙撃すんのは初めてだぜ なかなか新鮮じゃねーの」
「奈良坂もやってみ?楽しいぜ?」
奈良坂「遠慮してとく」
冒頭は引き続きスナイパーの達のところから また当真と絵馬の結果はそれぞれ126位と99位の様子
日浦「絵馬くんすごーい!」
「いつも訓練の順位が低いのはこういうことしてたからなんだね!」
夏目「マジ技術(てく)いは」
絵馬「別に…こんなのただの遊びだし…」
千佳「ううんすごいよ ほんとに自由自在だね!」
と 千佳の言葉に絵馬がそんな顔をしていると そこへ当真の姿も
笑顔で絵馬の頭をぺしぺし叩く当真「こいつ 絵馬ユズル14歳 お嬢さん方仲良くしてやってね」
夏目「へーうちらと同い年じゃん 年下かと思った」
「アタシ夏目出穂」
千佳「雨取千佳です よろしく」
絵馬「…..どうも」
また日浦も 雨取りちゃんは玉狛の大砲娘だよと横から口をはさむ
が 絵馬はムービーをあまり見ないらしく千佳のそれはまだ知らないといった様子
夏目「ーユズルってリーゼント先輩の弟子なわけ?」
当真「そうそう」
絵馬「ちがうよ」
夏目・千佳「?」
どうやらあくまでも勝手に師匠面してるだけだ という絵馬と 笑いながらそれにこたえる当真
当真「ーおいおい切ねーこと言ってくれるじゃねーの 悲しいぜ俺は」
絵馬「何回も言わせないでよ 俺の師匠は鳩原先輩だけだ」
千佳「….!」
夏目「”はとはら先輩”…?」
千佳「(鳩原さん…兄さんと一緒に向こうの世界に行った人…!)」
と鳩原の名前に千佳が驚いたようなところで チームミーティング等があるという事で奈良坂と日浦の二人は去っていく
日浦「ー雨取ちゃん次当たったら負けないからね!よろしく!」
お辞儀する千佳「あっ はいよろしくお願いします」
当真「はい もうちょっと右もっともっと」
夏目「えー 右過ぎじゃないすか」
当真「いーからいーから」
「はいそのままー 撃(て)ぇーい」
ドン
夏目「うわ ど真ん中!?マジで?」
当真「な?左に寄りすぎてんだよ」
また あの二人が去っていたあとそのまま訓練を続ける夏目や当真 だったが 千佳と絵馬はちょっとベンチで休憩している様子
千佳「ユズルくん」
絵馬「…何?」
千佳「ユズルくんの先生… 鳩原さんってどんな人…?」
が そこで鳩原先輩は上層部に干されて辞めたんだ とこたえる絵馬
千佳「”干されて”….?」
と言いつつあの「表向きは~」というレイジの言った言葉を思い出す千佳
絵馬「鳩原先輩は遠征部隊を目指してて選抜試験もちゃんと通った けど上層部が後から鳩原先輩のチームの合格を取り消したんだ」
千佳「えっ…. どうして?」
絵馬「鳩原先輩が 人を撃てなかったから」
千佳「…..!!」
絵馬のその言葉に驚きの表情をみせる千佳
が 鳩原はだからと言って役に立たなかったわけではなく 狙撃自体は超うまかった ので相手の武器だけを壊してチームを勝たせていたのだという
絵馬「ーソロポイントは当真さんや奈良坂先輩より全然低かったけど オレは今でも狙撃の腕は鳩原先輩が一番だと思ってる」
「上層部も含めて殆どの人は 人が撃てなきゃだめだって思ってたみたいだけどね」
千佳「….」
絵馬「….雨取さんもそう思う派の人?」
千佳「え ううん そんなことないよ!」
「….わたしも 怖くて人が撃てないから…」
と そう呟く千佳の顔に目をやってしまう絵馬
絵馬「….雨取さんって玉狛じゃなかったっけ?」
千佳「?うんそうだよ」
絵馬「….そんなことしゃべっちゃっていいの? 次当たるのウチの隊だよ?影浦隊 (汗)」
千佳「ーえ……?」
遊真「アタッカー一位がたちかわさんで 二位がかざまさん そんで四位がむらかみ先輩でしょ?」
「じゃあそのかげうら先輩って人が三位なわけ?」
村上「いや カゲは20位とかそのあたりだな」
場面はソロランク戦を終えてそのまま?ブースで会話をする遊真と村上のところへ また結果は15本中 遊真6-9村上と表示されている
遊真「ふむ….?20位なのにむらかみ先輩より強いの?」
「強いよ」 とその質問にこたえる村上 太刀川さんと風間さんとカゲ あんまり勝負したことないけど小南 村上が勝ち越せていないアタッカーは現在その四人だということらしい また迅については入隊した時に既にS級だったため 戦ったことはないとのこと
遊真「ーかげうら先輩のチームってどんな感じ?」
村上「俺達と同じバランス型の三人編成だよ 戦法はかなり攻撃に偏ってるけどな」
「A級6位まで上がったこともある 二宮隊とならんで不動のB級2トップだ」
遊真「ふーむ… そんなに強いのにソロだとアタッカー20位… なんで?」
村上「それは多分… 」
「会えばわかる」
*「お やばいのがいんぞ」
*「ヤバいの?」
場面はどうやらひとりホールのソファに座りスマホをいじりながら休憩中?の影浦のところへ その影浦を遠目にうかがいながら二人の隊員がヒソヒソと話をしている様子
B級暫定二位 影浦隊隊長 アタッカー 影浦雅人(かげうらまさと)(18)
*「ほら..あのバサバサ頭の…」
*「あ~8000点没収くらったやつか」
*「せっかくA級までいったのに暴力沙汰とか頭悪いよな」
*「なんのためにランク戦やってんだってなー」
と リスクが計算出来ないタイプだの確かに頭は悪そうだのとヒソヒソと話を続ける二人
影浦「オイ そこの二人」
二人「…..!?」
影浦「俺になんか用か?」
後方にて話をしていた二人に声をかける影浦
そして「カゲもう着いてるらしい」「どのへん?」と言いながら村上と遊真もその付近へと姿を現すと 丁度その二人が影浦の目の前でちょっとしどろもどろになりながら話している様子を目撃する
*「いや俺ら別にただ雑談してただけだよな?」
*「そうっす!むしろ俺ら影浦さんのファンっていうか…!」
なんとか誤魔化そう といった雰囲気の二人に 穏やかではない視線をむける影浦
*「(まさかあの距離で聞こえてたのか…!?)」
*「(内部通話にしときゃよかった…!)」
が 影浦はそこで下を向きながらふ~っとながいため息をしたかと思うと「ま….いいや面倒くせぇ 解散」だと二人を解放する
二人「は はい!」
が まだちょっと怯えつつ去っていきながらも またこそこそと小声で話をはじめる二人
「こえ~!」
「あっぶね~!」
「けど思ったより大人しかったな 拍子抜けだわ」
「また処分されるからビビってんだろ」
「脅かすんじゃねーよヘタレが!」
「ははは」
ピクッ
影浦「….おい オメーら」
「やっぱ待て」
二人「はい?」
ヒュカッ
次の瞬間 影浦の攻撃?により二人同時にくびをとばされてしまう二人
二人「は?」
ドン
やがて生身に戻ってしまった二人はそのまま怯えた表情をしながら模擬戦以外の戦闘は隊務規定違反だ ともらす
影浦「あ?戦闘?」
「知らねーよ オメーらが勝手に転んだんだろ」
「それとも俺がなにかしたのが見えたのか?」
二人「え?」
影浦「言ってみろよ 俺が何したってんだ? オイ」
遊真「スコーピオン….」
「(速い ていうか…)」
「(あの距離でどうやって…?)」
少しだけ笑う村上「あんまり見てやるなよ」
「お前も噛み付かれるぞ」
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