痛い話 ブログ

いろんな話題を勝手に収集しまくるブログ。おもしろい、たのしい、痛い、めずらしい、注目されている、されていないを関係なくまとめてます。

    ベイビーステップ

    5
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    【最新話・ネタバレ・文字バレ・画バレ】

    ベイビーステップ 354話 ネタバレ

    『決め手』

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    控え室で悔しがる神田

    神田
    「クソ!!」

    試合を思い返す神田、
    どんな球も返してくる門馬が思い浮かぶ

    bs354-1.jpeg


    神田
    (俺の強みを真正面から
     ねじ伏せられたら
     どうすりゃいい…

     これが世界ランキング54位…
     いや…これで54位…!

     世界は見てきたつもりだが…
     俺が思う以上に広い…

     クソッ…!!
     根本から見直しだ…)

    --------------------------------------

    試合を終えた難波江も入ってくる

    神田
    「難波江くん…
     勝ったん…ですよね?」

    難波江
    「…まあね」

    そう答える難波江だったが
    浮かない顔をしている

    難波江も試合の事を思い返す

    bs354-2.jpeg


    難波江
    (でも…あの池爽児級のフォアからは
     ただ逃げ切っただけ

     次を想定して挑んだものの
     逆に追い詰められて
     一時は負けを覚悟させられた

     僕の個々のショットは
     まだオールAには程遠い…

     相手はおそらく
     高校生との試合に力が入っていた

     だからフォアを避ける事で
     何とか勝ちを拾えた…

     オールA理論の正しさは
     ある程度証明できたとはいえ…

     課題は山積…

     次どころか再び戦う時の
     勝算すら立っていない…)

    難波江の考え込む姿を見た神田

    神田
    (ベスト8じゃ満足できねえってのかよ)

    難波江
    (そういえば丸尾くんはまだかな?)

    --------------------------------------

    【栄一郎サイド】

    栄一郎が第1セットを
    6ー3で獲った様子

    第2セットは6ー6

    ただ今タイブレーク6ー3で
    栄一郎のマッチポイント

    宮川
    「いやーしかし…

     第1セットから一気に
     決まると思ったのに

     相手もすごい粘りだね

     落ちた脚力を気力で補えるのは
     さすがプロだよ」

    激しいラリーの2人

    栄一郎
    (緩急の【緩】 に
     狙いを絞られてから膠着状態

     けどもうここは
     リスクを負って押し切る!)

    サイドラインギリギリへの
    深い球で攻める栄一郎

    懸命に追う種村は何とか返すが
    それはネットにかかり勝敗が決する

    bs354-3.jpeg


    栄一郎
    「よっし!!」

    観客達
    「高校生の丸尾がベスト8進出ーっ!」

    --------------------------------------

    栄一郎
    (勝った…

     プロになると決めた
     最初の試合で勝った!

     しかもチェンジオブペースの先駆者
     浅野さんのテニスに挑戦して
     苦境を乗り越えた!

     俺は…やれる!)

    須藤
    「丸尾君全日本ベスト8
     おめでとーっ!!
     あっ…どうもお母さん」

    隣にいた栄一郎の母に気づき
    声をかける須藤

    観客達
    「予選上がりノーシードが
     全日本でベスト8!!

     やばいな…しかもまだ18歳だろ

     このテニスでどこまで
     通用するんだろう」

    宮川
    「やってくれるね」

    荒谷
    「ああ…」

    --------------------------------------

    試合後の握手をする2人

    栄一郎
    「ありがとうございました」

    種村
    「負けたけど…今日の試合で…
     3キロくらい…ヤセれたかも…」

    栄一郎
    「え…」

    種村
    「それにしても面白いテニスだね…
     海外でそれがどう活きるか…
     楽しみだね」

    種村
    (次会うとしたら
     海外のチャレンジャーかな…
     その時は友達になれるかもね)

    去っていく種村

    影山
    「エーちゃんおつかれーっ」

    諭吉
    「さすがアニキ!」

    栄一郎
    「ベ…ベスト8に入っちゃった!」

    諭吉
    「はい…ずっと観てました」

    栄一郎
    「じゃあ、次の相手見てくるね!」

    諭吉
    「え…あ…もう行っちゃった」

    影山
    「飛ぶ鳥を落とす勢いだな…
     次も勝っちゃったりして…?

     そしたらベスト4!?
     エーちゃんどこまで行くんだろ…?」

    --------------------------------------

    急いでいった栄一郎

    だが次の相手が決まる試合は
    もう既に終わっていた

    次の相手は第4シードの吉道
    そこに神田が通りかかる

    栄一郎
    「あ…神田くん」

    神田
    「また勝ったんですね
     本当にすごいっスね…」

    栄一郎
    「苦しかったけど何とか…
     神田くんは?」

    トーナメント表を指差す神田

    神田
    「見りゃわかるでしょ」

    栄一郎
    「あ…そうか」

    神田
    「それよりセンターコート
     彼女頑張ってましたけど
     かなり苦しそうでしたよ」

    栄一郎
    「!?」

    神田
    「センターコートです」

    走りだす栄一郎

    神田
    (丸尾くんもベスト8…)」


    走りだす栄一郎

    --------------------------------------

    センターコートに着いた栄一郎

    ナツの相手は女子テニス史上最強、
    世界の矢沢美樹(観客談)

    第1セットを2-6で落とし

    今はセカンドセット、
    ゲーム矢沢4ー1ナツ

    コートチェンジで
    ベンチに座るナツ

    水分をとり、1つ大きく息を吐くが
    苦しそうな表情をしている

    それを見た栄一郎が叫ぶ

    栄一郎
    「なっちゃんいけるよ!!」

    その声に気づいたナツ

    bs354-4.jpeg


    【随時、更新】

    煽り
    「届けっ‥‥ナツの挑戦!!」

    --------------------------------------

    次号、ベイビーステップ 355話、『予定外』

    ベイビーステップ 355話 ネタバレに続く

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    【最新話・ネタバレ・文字バレ・画バレ】

    ベイビーステップ 354話 ネタバレ

    『決め手』

    --------------------------------------

    神田は門馬に敗れた

    難波江はかろうじて勝ったものの、
    課題だらけの結果となった

    --------------------------------------

    そして栄一郎は…

    第2セットを6-6に詰め寄られながらも
    押し切りベスト8進出

    次の相手は第4シード・吉道大樹
    しかし、その前にやるべき事があった

    --------------------------------------

    【センターコート】

    世界のYAZAWAを相手に、
    なっちゃんが苦戦を強いられていた

    第1セットを2-6で落とし、
    第2セットは1-4

    【随時、更新】

    煽り
    「届けっ‥‥ナツの挑戦!!」

    --------------------------------------

    次号、ベイビーステップ 355話、『予定外』

    ベイビーステップ 355話 ネタバレに続く

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    【最新話・ネタバレ・文字バレ・画バレ】

    ベイビーステップ 353話 ネタバレ

    『境界』

    カラー扉絵
    「なっちゃん」

    ベイビー 353.jpg


    --------------------------------------

    第5ゲーム、種村のサーブゲーム

    栄一郎がドロップショットを決めて
    15ー15

    --------------------------------------

    栄一郎
    (よし…!無理したけど決まった!
     左右だけじゃなく前もあると
     見せられたのは大きい)

    種村
    (…今のは追うつもりでも
     動けなかった)

    栄一郎
    (ここでブレイクし返して追いついて
     種村さんに体力温存させない!)

    種村
    (長期戦を避ける為にも…ここは全力!)

    しなりをきかせた強烈なサーブを
    ワイドへ打つ種村

    栄一郎は作戦通り
    中央深くへリターンする

    栄一郎
    (苦しくてもとにかく中央深くへ…
     そして下がって一撃必殺に備えて…

     チャンスが来るまで中央で
     チェンジオブペース!)

    強烈な球を中央深くへ返す栄一郎

    栄一郎
    (スライスやスピンの遅い球を軸に
     時々速い球でタイミングを外す)

    種村の球が少しだけ甘くなった

    栄一郎
    (…それでここぞという時
     1歩前で…一撃必殺を狙う!)

    クロスギリギリへ決め球を打つ栄一郎

    追いかけた種村の手は届かなかったが
    惜しくもアウトで30ー15

    栄一郎
    (クソ…狙いすぎた)

    種村
    (危ない…やっぱりサーブゲームで
     ここまでギリギリを狙われると
     球は見送れない)

    --------------------------------------

    続いてのサーブはセンターへ
    リターンする栄一郎

    栄一郎
    (またいいサーブだ…)

    強ショットで攻めてくる種村
    返す栄一郎

    栄一郎
    (もう攻め込んできた…

     後ろから中央へのチェンジオブペースは
     パターンが限られる…

     このままじゃいいように振り回されて
     最後は決められる…

     そうなる前に…俺のテニスで
     何とか抵抗のしようは…ないか…)」

    種村はサイド深くへ打ってくる

    栄一郎
    (パターンが限られてやられてるなら
     増やすしかない!

     …だったら3歩前に出て
     普段の位置に!)

    下がってた位置から普段の位置に出た栄一郎
    種村のバックハンド側のサイドへ返す

    種村
    (前に来た…テンポが急に早まった…)

    クロスに返す種村

    栄一郎
    (危険だけどここからは
     アングルも狙いやすい!)

    再びバックハンド側へ返す栄一郎
    種村はストレートに決めにくる

    栄一郎
    (やっぱりここで一撃必殺狙ってきた…
     これでお互いオープンコートがある
     互角の状態!!)

    オープンコートをカバーするためにも
    中央へと走る種村

    栄一郎
    (…先手の俺は3連続バック側狙いで…前へ!)

    これが種村の逆をつき、
    種村は返すのが精一杯となる

    bs353-1.jpeg


    前に出てきた栄一郎がボレーを決める
    30ー30

    宮川
    「うまっ…」

    栄一郎
    (やった!

     普段の位置とネットプレーを
     後ろからの展開に織り混ぜれば
     かなり狙える範囲は広がる

    bs353-5.jpeg


     …もちろん相手サーブだし
     簡単じゃない…

     だけど種村さんもこれで
     簡単には攻め込めなくなったはず

     理論上はかなりのパターンが
     増えたってこと)

    種村
    (前で勝負してくれた方が決めやすいが
     こうも急にテンポが変わるとな…

     サーブゲームは全力で対応してるのに…
     更にギアを上げなきゃならない…)

    --------------------------------------

    次の種村のサーブはワイドへ
    中央深くへリターンして下がる栄一郎

    種村
    (今度はまた後ろに…)

    種村の返球が少し浅くなる

    栄一郎
    (どうする…と思ったら行け!)

    種村のバックハンド側へ
    攻めた球を打つ栄一郎

    追いかけて何とか届いた種村
    そこからの強ショットが決まる

    bs353-2.jpeg


    40ー30

    種村
    「よぉし!!」

    栄一郎
    (あんな体勢でも
     こんなショットが打てるのか)

    --------------------------------------

    サーブ位置についた種村

    種村
    (キープすれば次で体力は回復できる)

    栄一郎
    (攻撃の時に迷うな…
     相手はこっちが仕掛けた時を
     狙ってるんだ)

    センター狙いの種村のサーブはフォールト

    栄一郎
    (セカンド…)

    セカンドもセンターへ
    栄一郎はリターンダッシュする

    種村
    (今度はいきなりの前か!)

    種村の球はストレートで
    栄一郎を抜いていくが…

    ギリギリアウトでデュース

    bs353-3.jpeg


    ホッとする栄一郎

    栄一郎
    (よし…!
     また1つ新しい展開を見せて
     ポイントした)

    種村
    「…」

    栄一郎
    (でも危なかった…

     この人はできる限り球に触らせないで
     決めなきゃいけない

     その為には今までよりもっと
     上のレベルのチェンジオブペースで
     的を絞らせないようにしたい)

    ハッとする栄一郎

    栄一郎
    (そうだ…予選の決勝で戦った
     浅野さんのチェンジオブペース…

     まずはあの無数とも言える
     熟練のパターンを全部コピーしてみたら…

     経験の浅い俺が経験豊富な
     浅野さんのテニスを
     どこまで実戦できるか)

    --------------------------------------

    種村のサーブはセンターへ
    リターンする栄一郎

    栄一郎
    (パワーも高さもない分、1球1球に
     意志のあるコントロールが必要!)

    粘って色んな球種で返す栄一郎

    観客
    「すげぇラリーだな
     凄まじい主導権の奪い合いだ
     しかも長ぇ」

    栄一郎
    (決められなくてもそれが
     その次の伏線になるように

     球威・球種・展開をより
     極端に変化させて
     種村さんを迷わせる)

    しかしこのポイントは種村に決められ
    アドバンテージ種村

    --------------------------------------

    続いてのラリー

    栄一郎
    (ノートに記したチェンジオブペースを
     俺ができる範囲で…)

    栄一郎が決めて再びデュース

    --------------------------------------

    続いてドロップショットを打つ栄一郎

    種村が前まで出てきた所を
    ロブで越えてアドバンテージ栄一郎

    --------------------------------------

    続いてもドロップショットを打つ栄一郎

    種村
    (ここでまた前か…!!)

    追いついて返した種村だが、
    前に詰めていた栄一郎が決める

    ブレイクバックした栄一郎、
    ガッツポーズする

    栄一郎
    「よし!!」

    --------------------------------------

    宮川
    「ま…丸尾くん強いねー…
     種村さんって人、テクニックもパワーも
     ハンパじゃないのに…」

    荒谷
    「どこまでもつか分からねえが
     今は守備範囲も普通に広いからな

     おっと…でも今のゲームで
     明暗が分かれたみたいだぜ」

    bs353-4.jpeg


    --------------------------------------

    コートチェンジ中、
    ベンチに座っている2人

    種村は息を切らしている

    栄一郎はいつも通り
    ノートに書き込んでいる

    次のゲームが始まる
    テニスをする栄一郎の姿を見ている宮川

    宮川
    (ああ…丸尾くん…
     本当にプロになるんだね…)

    煽り
    「流れは変わった!!」

    --------------------------------------

    次号、ベイビーステップ 354話、『決め手』

    ベイビーステップ 354話 ネタバレに続く

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    【最新話・ネタバレ・文字バレ・画バレ】

    ベイビーステップ 353話 ネタバレ

    『境界』

    カラー扉絵
    「なっちゃん」

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    栄一郎は、種村に自分の攻めの
    パターンを限らせないよう
    前に出て攻めるパターンを織り交ぜる

    種村は相手が前に出てくるのは
    決めやすいはずだが
    テンポを急に変えられて上手くいかず

    ここで、栄一郎はふと思い出す

    浅野が得意とした攻撃パターンを
    全部コピーしたらどうなるのか

    一球一球に意思を込め、
    すぐに決められなくとも次への伏線にして

    球威・球種・展開、どれもより
    極端に変化させ…

    ついに栄一郎は3-2と逆転

    荒谷
    「今のゲームで明暗分かれたみたいだぜ」

    【後、更新】

    煽り
    「流れは変わった!!」

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    次号、ベイビーステップ 354話、『決め手』

    ベイビーステップ 354話 ネタバレに続く

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    #352 野望

     

    自身最初のサーブゲームをラブゲームでブレイクされた栄一郎

    続いての種村のサーブゲームもラブゲームでキープされてしまいゲーム3ー0

    そして第4ゲームへ

     

    栄一郎はチェンジオブペースとコントロールで種村の一撃を回避しつつ優位を保つようにプレイする

    そしてオープンコートに決め球を打つ栄一郎「(一撃で!!)」

    サイド深くギリギリに決まり15ー0

    栄一郎「(よし入った!これだ!!今の球威と種村さんとの距離感…この感覚…覚えておこう!

    種村さんは多分、長いラリーを避けて体力温存を図ってる…となれば俺のサーブが少しでも甘ければ一気に決めにくる

    そうはさせないように…回転系のサーブでコースをつく!)」

    サーブはワイドへ、バックハンドでリターンする種村

    返す栄一郎「(更に少し下がって…中央深くを突けば簡単には決められない)」

    さきほどと同様の展開をする栄一郎

    種村「球は遅いけど攻撃的な深さ…これは嫌だな」

    そう思いながらも強めのショットを打つ種村

    栄一郎「(それでも決めにくる…でも深く返す!)」

    種村「(よく返ってくる…)」

    栄一郎「(これなら…どうだ!?)」

     

    bs352-1

    クロス深くに返す栄一郎、種村はネットにかけてしまう

    30ー0

    栄一郎「(よしっ…!相手に一撃必さつさせないように一撃必さつを狙う…長いラリーになるだろうけど

    その分、俺にはデータが入る…しかも種村さんを長期戦に引き込める)」

    次の栄一郎のサーブもワイドへ

    種村の厳しいリターンがくるが返す栄一郎

    影山「エーちゃん粘り始めた…」

    諭吉「さすが神奈川のシコリ王!」

    宮川「そんなあだ名だったっけ?」

    荒谷「攻撃的にセンター狙いか…なるほどな」

    栄一郎「(サーブゲームなら…チャンスはくる!)」

     

    bs352-2

    鋭角のクロスでゲームを決めた栄一郎「(よし!!初キープ!!)」

    鋭角の球に対し、種村は追うのを止めていた

     

    ゲーム3ー1、種村リード

    栄一郎「(ビビるな…調子に乗る所でもない…ブレイクにチャレンジするんだ!)」

    種村「(その身体で3回戦まで来れるわけだ)」

    身体のしなりをうまく使った種村のサーブ

    リターンする栄一郎「くっ(更にサーブの球威を上げてきた…でも一撃じゃ決めさせない…)」

    栄一郎の作戦は変わらずセンター深くに返す

    そして決め球としてまた鋭角に打つ栄一郎「(リターンゲームはリスクを負う!)」

     

    bs352-3

    すると今度は走りだして球を追う種村(目を見開いている)

    栄一郎「(な…っ、速っ!!)」

    クロスに強烈な球を返し決める種村

    15ー0

    観客もざわついている「うおっ…結構足速えっ」

    開いた口が塞がらない諭吉

    宮川「動けるデブか…」

    荒谷「(足も速えが今のは動き出しがが早かった 判断力がずば抜けてる)」

     

    栄一郎「(かなりリスクを負ってうまくいってたのに…ここにきてサーブゲームでの動きが一変した)」

    息を切らしている種村

    それに気付いた栄一郎「(あ…でももう汗かいて息が切れてる!? まさかこの人…効率的にワンブレイクを活かして

    リターンゲームは捨ててサーブゲームだけは意地でもキープする気なんじゃ…)」

    種村「(走るべき時に走って、取るべき時に取ればいい 俺は走るのは嫌いなだけで速いんだ…)」

     

    種村の過去の話

     

    bs352-4

    19歳でプロ転向してすぐ単身渡米した種村「(テニスは世界に出なきゃ上にはいけないから若いうちに海外へ…とずっと思ってた

    大した実績はないから僅かな企業との契約金と賞金だけが頼りだった

    カリフォルニアのテニスアカデミーを拠点にギリギリの生活だった

    衣食住に必しな俺が真っ先にしなきゃなんなかったのがコミュニケーション

    コーチもトレーナーも友達もいない俺が強くなるにはまず練習相手が必要だった

    苦労はしたが、おかげで英語もうまくなって世界中に友達ができた

    でも結果が出ないプロには海外遠征費が重くのしかかってくる

    ホテルの朝食だけで1日もたせなきゃならない時もあった

    見かねた友達がおごってくれると言い出した時は…ありがたく…断れない自分が情けなく…涙が出た…)」

    ハンバーガーをほうばる種村「(食べれる内に…と何でも腹に詰め込んだ 安い食事は高カロリーで栄養価は低いがおかまいなしだ

    ストレスもあった…気づけば俺は明らかにテニス選手としては重量オーバー…

    自制心がないとか意志が弱いとかよく言われるが、その時の俺にはそれが救いでもあったんだ

    太るたびに走るのが嫌いになった その分を技を磨くことで必しにカバーした

    俺は勝てなかったが順調に強くなってはいた その矢先…ついに金銭的な限界が来た

    帰国した俺を見て、誰もが遠征は失敗だったと言う でも得たものは沢山あった

    何より俺は帰国してから減量してるし結果も出てる…俺の遠征の結果はまだ出てない…

    全日本選手権の結果次第だ!)」

     

    種村のサーブをセンターにリターンする栄一郎「(やっぱりサーブゲームは全力で取りにきてる…

    この種村さんを乗り越えなきゃいけない…種村さんの守備範囲はかなり広い…)」

    返す種村

     

    bs352-5

    栄一郎の次の返球は…ドロップショット

    種村「!」

    追わない(追えない?)種村

    15ー15

    栄一郎「(見極めるんだ!!)」

     

    次回、BabySteps ベイビーステップ 353 へ!!

    #353 境界

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