王の器の決着
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アラジン「ア、アリババ君?」
アリババの様子がおかしいと気がつくアラジンと鋭い目つきで睨みつけているジュダル
そして白龍は やはり意識はしっかりしているものの脚の痛みで辛そうな表情をみせている
白龍「クク…ジュダル、勝ったのは俺だ!!」
ジュダル「!?」
「はあ!?何言ってんだよお前、脚が!!」
だがアリババの損傷はそれ以上だという白龍
白龍「手や足の1~2本構わない、勝つためには自我さえ奪っても構わないと…思っていたが…
まさか、そのとおりになるとは…」
二人の激突のあの瞬間 アリババに両脚を斬られた白龍の鎌は そのままアリババの頭に振り下ろされていた
アラジン「ア、アリババくん!!」
離さずに持っていた剣をその手から落としてしまうアリババ
そしてそのまま地表へと倒れ伏してしまう
白龍「アラジン殿 この男はもはや”抜け殻”だ」
「ベリアルはルフそのものを奪う能力ではないから生命活動は続くが…鎌の一撃を頭部から全身に受けたアリババの”精神”はこの体にもはやない 俺にもわからないどこか全く別の次元へ葬られてしまった」
驚愕するアラジン
「今更…今更脚の一本や二本…やすい代償だったハハハ…ハハハハハ!!!」
高笑いをあげる白龍に さすがは俺の選んだ王の器だぜと嬉しそうにいうジュダル
白龍「ジュダル、お前も早くかたをつけろ 勝って戻ってこい!!」
ジュダル「仰せのままにィ、やってやるよ!!!」
再び強力な魔力を迸らせるアラジンとジュダル
しかし やはり「力の次元が見えない…」ともらすアラジンには焦りの表情が
対するジュダルは「もっと力をよこしやがれ」と黒いルフを更にその身へとまとっていく
アラジン「あっ!!?」
白龍「ジュダル…?」
アラジン「ジュダルくん、君は…!」
やがてジュダルの体からは あのマグノシュタットの依代と同じように黒いルフが天へと立ち上っている
ジュダル「アラジン…俺は…」
「お前を倒せるなら”何”にでもなってやるぜ……」
明らかにそのその顔の見た目すらも豹変させていくジュダル まるで体が黒ルフに侵食されているようにも見える
アラジン「(この感じ…”依代”の時と同っ…!?)」
「させない!!やっぱり止めなきゃ!!」
「(そのためにはやっぱりあの…ソロモン王の力魔法しかないんだ!! でも…)」
間に入る 魔法とその知識について話すウーゴとソロモンの描写
ウーゴ曰く魔法というのは知識だけ魔法式を知るだけで使うことはできないのだとソロモンに語っている
ウーゴ「ー大魔法を発動するための魔法式や理論ならこの世界に沢山ある
でも、その文献を読んだりして知識を得た全員が大魔法を使えはしないように、俺の見つけた大魔法を実現させられるのはソロモン 君だけなんだ」
アラジン「(そうなんだ 僕は”ソロモンの知恵”でアルマトラン時代の魔法知識を”知っているだけ”….ー)
魔法を発動させられるのと魔法を無事成功させられるかは別問題なのであり
自分とソロモン王では魔導士としての力の差がありすぎるのだと必しな表情を続けるアラジン
アラジン「(力の足りない僕が…こんな複雑な大魔法の本領を引き出そうとすれば….力が制御出来なくて…)」
「(僕という人間は、すっかり消えてしまうかもしれない それに、この魔法を使えばジュダルくんは…)」
アラジンの頭にはモルジアナやアリババの顔がうかぶ
そしてジュダルを見つめるアラジン
「それでも、僕は、君を止める!!」